前立腺がんの腫瘍マーカー:PSAが異常値の場合、前立腺がんの他に大きな前立腺肥大や炎症の存在の可能性があります。外来でのお薬での治療の結果やMRI検査によりがんが疑われると前立腺の一部を針で採取して検査する「針生検」が必要となります。
PSAが4〜10 ng/mlのグレーゾーンとされる領域で癌の見つかる確率は約30%と言われています。あまり高くない確率ですが、PSAが10を超えると早期がんの状態を過ぎている場合も多いので注意が必要です。



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当院では検査の後に尿道カテーテルを留置する必要のない麻酔方法を用いて経会陰的に検査を行っています。


-方法-

@麻酔 低容量サドルブロック

下半身麻酔の一種であるサドルブロックによりほぼ無痛での検査が可能です。当院では低容量サドルブロックという特殊な麻酔を用いますので、検査後の尿道カテーテルの留置は必要なく、すぐに歩行・食事も可能です。ただし、1〜2泊の入院が必要です。
(どうしても入院が無理な方は仙骨硬膜外ブロックでも検査は可能です。ただしこの麻酔は完全には痛みを消すことができず正確な検査が出来ない場合もあります。)


A検査内容 針生検・尿道膀胱ファイバー

肛門から挿入した超音波の器械で前立腺を見ながら特殊な細い針で組織を6〜14ヶ所採取します。 同時に超音波・ファイバーで前立腺などの形態を調べます。

-考えられる合併症-

@排尿時痛(当日) 一時的に検査後ほぼ全ての方に起こりますが数時間で軽快します。
A尿閉(尿が全く出なくなること:当日) 検査による前立腺の腫れや、排尿時の痛み、麻酔の影響で一時的に膀胱にたまった尿が出なくなることがあります。長く続く場合は数日間尿道カテーテルを留置する場合があります。
B血尿(当日および2〜3日後) 薄い血尿であれば自然に治るため様子をみることができます。非常に濃い場合、血液が固まって尿が出なくなる場合がありますので、この際もカテーテルを数日間留置することがあります。
C発熱(検査の2〜3日後) 検査は可能な限り清潔下に行っていますが、皮膚の細菌などが原因で急性前立腺炎を起こすことがあり、抗生物質による治療を行います。
D血精液症 前立腺は精液の一部を作っているため、高い頻度で検査後の精液に血が混ざることがあります。自然に治りますが、止血剤の内服をすることもあります。
E皮下出血 会陰部からの生検の場合皮下出血により同部が紫色になることがありますが自然に消退します。





【初期癌に対して行っている治療】

@ 根治的前立腺全摘除術+骨盤内リンパ節郭清

当院では75歳以下の方の初期前立腺癌に対し積極的に手術療法を行っています。皮膚切開の長さは10cm程度、手術時間は2〜3時間(勃起神経温存手術の場合は少し長めになります)、入院期間は約2週間です。手術前に外来で自己血貯血(800ml)を行います。
2010年に最新の電気凝固止血システムを導入以後、出血量の非常に少ない短時間手術が可能となりました。手術症例数も増加傾向にあります。 









A 他医療機関との連携により行っている治療

   (i)  3DCRTによる放射線治療(大分赤十字病院放射線科・他)
   (ii)  IMRTによる放射線治療(別府医療センター・他)
   (iii)  粒子線治療(佐賀HIMAT・他)

【その他薬剤などによる治療】

内分泌(ホルモン)治療、抗がん剤(タキソテール・他)による治療 など



    泌尿器科 [大分市 大分泌尿器科病院]